2011年7月26日火曜日

「チェイシング・レジェンド」鑑賞

かれこれ1週以上経つんだけど、ついに日本でも劇場公開となった「チェイシング・レジェンド」を早速鑑賞してきた。もうね、面白すぎ!興奮しました。映画で描かれていたシーンをだいたい知っていたとはいえ、映画としてしっかり編集された状態で鑑賞すると、こうも興奮度MAXで再観戦できるものなのか!と思いました。映画の舞台となった2009年のツール自体が面白かったというも、当然大きいんだけどさ。

この映画の見所は沢山あるけど、ヒンカピーがマイヨジョーヌを逃したシーンと、ラストのシャンゼリゼゴールは何度みてもいいですね。あと、トニー・マルティンの渾名が装甲車(たぶんpanzer)なのにちょっと笑った。確かに前を牽いてる時のマルティンは装甲車っぽいw

で、映画を見終わったあとにちょっと思ったこと。この映画、たぶんサイクルロードレースが好きじゃないと見向きもしない気がするけど、そうじゃない人にこそ観て欲しい気もするなぁ…と。ツール・ド・フランスの面白さが95分に凝縮されてて、ロードレースファンになるいいきっかけになりうる映画だと思うんだよね。個人的には、「チェイシング・レジェンド」でツールに興味を持って、そこからJスポで実際のツールを観戦してファンになり、その後で「ブラッド・スウェット&ギアーズ」を観てロードレースの深みを知る。って流れが自然な気がする。そう考えると、公開時期や順番が微妙な気がしないでもないけど…。

サイクルロードレース好きなら、相当なアンチカヴェンディッシュじゃない限り、鑑賞して後悔することはないと思います。かなりオススメ。

2011年7月25日月曜日

ツール閉幕

今年のツールが閉幕しました。いつものことだけど、グランツール終了後はなんとなく寂しい気持ちになりますね。

個人総合優勝は、最後の個人TTで見事逆転を決めたエヴァンス。チームに強力な山岳アシストが欠けることもあって、アルプス越えでは孤軍奮闘な状況になりがちですが、我慢に我慢を重ね、得意の個人TTでタイムを稼ぐことに成功!鮮やかでしたね。

逆に、1分近いリードを持っていたシュレク弟は、苦手な個人TTでタイムを落とし、これで3年連続の2位フィニッシュ。個人的に、シュレク兄弟がいまいち好きになれないこともあって、ツール終盤はエヴァンス頑張れなスタンスで応援してましたが、TTで逆転された後のゴールシーンで、明らかにがっかりしてた表情をみると、さすがに気の毒な気もしてきたけど、これが勝負の世界なわけで、勝者は一人ということで、まだまだ若いんだし、来年以降もチャンスは続くでしょう。

ジロに続いてのダブルツール達成も期待されたコンタドールは結局5位フィニッシュ。山岳で遅れる、という今までに見たことのないシーンに衝撃を受けてしまいましたが、特に過酷なコース設定だったと言われる今年のジロの後ではコンディションを再び整えるのは非常に厳しかったみたいですねー。個人総合優勝が遠のいた後にみせた積極的な逃げに、王者の意地をみた気もするけど、残念ながら最後まで結果には繋がりませんでした。ジロでの圧倒的な強さに、この人がグランツールにでてくるだけで盛り上がりが欠けちゃう!くらいの印象が出来つつあったけど、いくら強い選手でもやっぱり人間なんだなぁと思いました。

他に今回のツールは、最初の週で繰り返し発生した集団落車によるエースのリタイヤが多くて、出だしで応援のモチベーションがちょっと落ちちゃいました(特にレディオシャック勢に続いた災難がなぁ…)が、前半に魅せたマイヨ雷神さまの活躍と、中盤から終盤までマイヨジョーヌを着続けたヴォクレースの活躍が強く印象に残りましたね~。

あとは、毎度のことながらHTCハイロードの牽きから発射されるカヴェンディッシュの圧巻スプリント、ステージ2勝を飾ったボアッソン(シャンゼリゼでも、カヴェンディッシュについていけたのはこの人だけでしたね)の勝利とかが記憶に残ったかな?

逆に、ニキ・セレンセンのバイク接触とか、フレチャとフーガ―ランドが巻き添えを食らった車との接触事故とか…ありえない事故なんかも。レースが興行として盛り上がるにつれ、メディアもより際どいシーンを捉えたくなるのかもしれないけど、こういう事故でレースに悪影響が出るのは避けて欲しいものです。

好きな選手の中では、去年のジロでみせた山岳での爆発力が出せなかったバッソへの残念感、序盤の落車の影響で早々にリタイヤしちゃったボーネン、期待された個人成績では結果を残せなかったマルティン(個人TT勝利はすばらしかったけど!)等々、応援しがいがないまま終わっちゃいましたが、また来年以降に期待しよぅ…。

つか、HTCハイロードのスポンサー探しは結局どうなったんだろう?

2011年7月11日月曜日

ツール1週目

ツールが開幕して1週間。今日が最初の休養日。ここまでの9ステージを振り返ってみて思い出されるのは、毎日のようにおこる落車と、その影響でリタイヤしていく有力選手達。初日の集団落車でコンタドールが遅れてタイムを失ったことが、今となると懐かしいくらい。

ここまではほぼ平坦ステージで、昨日、一昨日が中級山岳ステージではあったけど、山で脱落した有力どころはほとんどいない。なのに、既にリタイヤしてしまった総合系選手として、ブライコビッチ、ウィギンス、ホーナー、ヴァンデンブロック、ヴィノクロフ…。総合系選手じゃないけど、ボーネンも去ってしまいました。

昨日のステージで、ヴァンデンブロック、ヴィノクロフにザブリスキーもリタイヤすることになった落車も酷かった(ヴィノクロフ、崖から落ちてたし…)けど、それ以上にありえなかったのがフレチャとフーガ―ランドが巻き込まれた、車との接触事故。



レース後、一番ダメージを負ったと思われるフーガ―ランドが「誰もせめられない」とコメントしてたようですが、そうはいっても表彰台でみせた涙がそれ以上のものを物語っていたような…。こんな事故は起こっていいものじゃないですよね。

しかし、実力以外の不運でレースを諦めざるを得ないことって、このスポーツの場合特に多いとは思うんだけど、ここまで立て続けに落車で被害を受けるシーンを目撃しちゃうと、なんだかモチベーションが下がってきてしまいますね…。この後のピレネー越えから、総合狙い選手どうしのがちな勝負も多くなるだろうし、そこで1週目のマイナスイメージを払拭するくらいの熱い闘いが観たいですね!

あっと、昨日のヴォクレールの奮闘と、それまでずっとマイヨジョーヌを守り抜いてきたフースホフト(とチームメイト)の頑張りは素晴らしかったです。事故のことばかり印象が残っちゃうとテンションタダ下がりなので、興奮した内容もしっかり記憶にのこさないとなー。