2011年12月14日水曜日

JSPORTSが頑張っている件

いやー、このブログ、すっかりご無沙汰しちゃってるあまり、自分でも忘れかけてました(おい)。この時期、サイクルロードレースの放映が全然ないので、ネタになることも全然ないし、一ファンとしては早く春にならないかなぁ…と三月になるのを待ちわびているわけです。

で、サイクルロードレースの観戦のためだけにJSPORTSに加入していることもあって、今年はレース放映がなくなる11月~2月の間は契約を止めることにしました。去年は冬の間も契約続けてたんだけど、思い返すとこの期間中にJSPORTSみたのって、2月に録画放映されたツール・ダウンアンダーと中東のレースだけなんだよね。さすがに、目的の番組が何もないのに毎月3000円近い視聴料を支払うのは意味が無いわけだし。

ところがそのJSPORTS、そういうサイクルロードレースファンが意外と多いことに気付いたのか、今年はやってくれました。なんとシクロクロスの世界選手権を放映するだと!?

12月17日〜 JSPORTSがUCIシクロクロス・ワールドカップ全戦放送(cyclowired.jp)

シクロクロスといえば冬の風物詩(というほど日本じゃはやってないけど)。そのシクロクロスの世界選手権(全10戦?)を、さすがにライブ中継ではないけど、JSPORTSで放映してくれるとのこと。しかもですね、何がすごいかっていうと、少なくとも現時点で放送予定が決まっている第6戦まですべてのレースで、1度は無料放送をしてくれるところ。シクロクロスの放映の話を最初に耳にした際に、JSPORTSと再契約しないと!と思いきや、太っ腹すぎる…。

というわけで、JSPORTSの再契約は当分おあずけなんですが、3月(場合によっては2月)になったらまた契約するので、その際はよろしくお願いします。

あと、今週末に発売される、今年のツール・ド・フランスの総集編、ついにBlu-ray対応ですよ!ひっそりとGJ!と思っている。DVD版と比べるとお値段も2割増しくらいしますが、それでも私はBlu-ray版を購入しちゃいます。おそらくサイクルロードレースものではこれが最初のBlu-rayだと思うので、JSPORTSとしても今回の売り上げを今後の指針としてとらえることになると思うし、是非とも良好な売り上げになって欲しいところですね。

2011年8月31日水曜日

レオパード・トレックとレディオシャックが合併?の噂話

ここ数日、TwitterのTL上にもこの話題がちょくちょく流れていて、さすがにネタだろうと思って流してたんだけど…。なんだかガゼッタ紙でも取り上げられているらしいですよ?

噂それとも事実? レディオシャックとレオパード・トレックがチーム合併  | cyclowired

とはいえ、噂のレベルであって、実際どうなのかはわからないわけだけど…。この話について、カピパラさんがわかりやすい感想を述べてましたが、これは私も完全に同意であります。

2011年8月20日土曜日

ブエルタ・ア・エスパーニャ開幕!

ツールが終わってまだそんなに時間が経った気もしないけど、気がつけば今日からブエルタの開幕ですね。例年より一週間前倒しのスケジュールの影響も大きいんだろうけど、例年よりも優勝狙いの選手が多いような…?気のせいかな。

地中海沿いのリゾートで開幕 超級シエラネバダと2つの激坂バトルに注目 | cyclowired
33年ぶりにバスクを通過 「魔の山」アングリルでマイヨロホ争いは決着 | cyclowired
灼熱のグランツール最終戦に挑む有力選手たち 日本からは土井が初出場 | cyclowired

コースプロフィールをチェックしてると、「魔の山」アングリルが…。前回ブエルタでアングリルを登ったのは2008年らしく、その時はまだサイクルロードレースに興味がなかったんで、この山が「魔の山」と呼ばれる由縁がまだ実感できていないんだけども。そうは言っても、
平均勾配10.2%・最大勾配23.5%の悪名高き超級山岳アングリル峠が、142.2kmの短いコースの最後に鎮座する。後半にかけて13〜20%の勾配を刻むアングリルは、トップ選手でもバイクが蛇行するほどの激坂であり、ヨーロッパで一二を争うほどの難易度。
というコース解説を読むと、半端じゃないことだけは理解できるw というか、よくもまぁこんな山をコースに組み込んでしまうものです。

例年、ブエルタはほかのグランツールほどテンションが上がらなかったりするんだけど、今年はどうだろうか。がっつりライブ中継を楽しむだけの余裕もそんなになさそうだし、要所をしっかりおさえる程度で向き合いたいと思う次第です。

BMCの選手補強

フースホフトのBMC移籍に続いて、今度はジルベールのBMC移籍も正式に発表されましたね。ジルベールの移籍先は、結構前からBMCではと噂されていたのでそれほど驚きはなかったけど、それでも「BMCかぁ…」と思ってしまうこの心境はどうしたもんですかね。

ジルベールが来季BMCレーシングに移籍 3年契約のサイン交わす | cyclowired
フースホフトがBMCレーシングチームに移籍 三代世界王者が揃う | cyclowired

BMCの選手補強、たとえばHTCのTJを連れてくるってのは、山岳アシストがまだ弱いチーム事情と一致していてとても納得いくわけです。でも、ジルベールとフースホフトってのはどうなんでしょう。この二人がBMCに加入したことによるチーム事情って、今年のオメガファルマ・ロットに近いと思うんです。

今期に入って、オメガファルマ・ロットにはグライペルが加入し、一緒に何人かHTCからアシストも連れてきて、今までのチームにはなかったゴール前スプリントを競える力を手に入れた。ただ、グライペルとしては、HTCにいた頃に出場できなかったツールに出たいという希望が当然あって、実際その念願がかなってツールに出場することもできた。

ただ、オメガファルマのチーム目標は、去年結果の残したヴァンデンブロックの総合狙いであって、グライペルはトレインを組めるようなアシストを連れてツールにでることは出来なかった。さらには、今期強すぎるほどのリザルトを残してきたジルベールもツールに参戦。これによって、単独スプリントによるポイント賞狙いのグライペル、ステージ勝利狙いのジルベール、個人総合の表彰台狙いのヴァンデンブロックという、選択肢の沢山あるチームができあがったわけだけど…。傍からみても、こんな中途半端なチーム構成で結果を残せるのだろうか?という疑問がわき上がるわけで。

そして、その不安どおり、ツール序盤でヴァンデンブロックとジルベールがゴール前で協調体制とれずに共倒れするシーンだったり、ポイント狙いの形で動いたジルベールをみたグライペルが「こんなのチーム戦じゃない」的なコメントを残したり…、まぁある種、期待通りの展開になりました。ヴァンデンブロックが落車による怪我の影響でリタイヤしたことで、そのチーム内の混乱も落ち着くという、悲しむべきか喜ぶべきかいまいちわからない結末を迎えたうえ、終わってみればステージ3勝というリザルトを残していて、チームとして決して失敗じゃなかったとは思うんだけどそれは結果論であって、仮にヴァンデンブロックがリタイアしてなかったら、このチームはどうなっていたんだろう…?というのは未だに興味のあるテーマだったりする。

で、話を元に戻すとBMCのチーム構成。当然、今年のツールでみごと初優勝を飾ったエヴァンスが中心であることに代わりはないでしょう。そこに、ワンデーレースに強いジルベール、北のクラシックのようなタフなレースに強いスプリンターフースホフトが加入。多分春先はうまく役割分担が出来ると思うし、それこそチームがうまくフィットするとクラシックで勝利を量産しちゃうことも可能なチーム編成になりそうな気もする。今年のアルデンヌクラシックで、ジルベールをアシストするヴァンデンブロックをみて、これは強力なアシストだなぁ…とか思った記憶があるけど、来年にいたってはジルベールをアシストするエヴァンスといったシーンも見れるわけですよ。これはずるいw

ただ、やっぱり問題になるのはツールの編成じゃないのかなぁ…と。エヴァンスからみて、グランツールにおけるジルベールとフースホフトの立場は、総合優勝を狙ううえで、うまくまとまるんだろうか。今年のオメガファルマと同じようなことにならないだろうか、とかね。

あとは、やっぱり実績のある選手を(おそらく大金を積んで)引っ張ってくるBMCのやり方がなぁ…。ロードレースの世界でも、最近は資金が潤沢にあるチームが、お金を積んで選手を集めるケースが増えてきてると思うんだけど、BMCの集め方が一番えげつないようにみえちゃう。たとえば、最近だとスカイやレオパード・トレックなんかも、同じように選手を集めた印象があるけど、例えばスカイの場合はイギリス人によるツール勝利という目標があって、レオパードの場合もシュレク兄弟のためのチームというふうに、一応チーム方針がファンにも見えているわけですよ。でも、なんというかBMCの場合は見境がないというか…。いや、これは個人的なやっかみというか、銀河系集団的チームが好きになれないという性格に起因してるいちゃもんだという認識はあるんだけどさw

ヨーロッパで、BMCのようなチームって人気でるもんなのかなぁ…?

2011年8月19日金曜日

オメガファルマ・QSTの明日はどっちだ?

トニ・マルティンの移籍先がオメガファルマ・QSTになったみたいですね。HTCハイロード解散の報から先、マルティンがどのチームに移籍するのか気になっていたんだけど、ちょっと意外な選択だったかな?これで、HTC組からはベリトス兄弟、マルティンに、チームディレクターのブライアン・ホルムがオメガファルマ・QST入りに。これはいい補強と言えるんじゃないでしょーか。

とは言え…。なんだかもう、QSTというチームがどこを目指したチームになるのか、私にはさっぱりわからなくなりましたw 今までは、もうなんといっても春先のクラシックの勝利が至上主義だったわけで、グランツールなんかでは非常に地味な存在になってたけど、オメガファルマとの合併に加えて、ベリトス兄とマルティンの加入によってオールラウンダーの層がいきなりあつくなったわけで。こうなると、当然チーム編成としても、今までのクラシック重視とは行かなくなるでしょう。そもそも、オメガファルマ側の選手は、だれがこのチームに加入するのかもよくわかってないし、チームに属する選手数も多くて30人までなわけだし、今までQSTにいた選手も相当数あぶれることになるんじゃないだろうか?先日、ここのところ結果をあまりだせていないボーネンが2年契約を結んだ、というニュースを読んだ記憶はあるけど、他の選手達はどうなるんだろうね。シャヴァネルとか。契約更新したんだっけか。

個人的にクラシック至上主義という方針は大好きだったんだけど、今後の目指す方向がグランツールよりになっちゃうようなら、個性のあるチームが減ってしまって残念です。まぁ、ベルギー人が主力である限り、クラシックへの情熱がなくなるとは思えないんだけどさ。

HTC組の移籍情報も、有力所はだいたい見えてきたところだし、そろそろ各チームの来期の構想も固まりつつあるとは思うんで、オメガファルマ・QSTの来期メンバーも明らかになることでしょう。中途半端なチームにならないといいんだけども。

2011年8月16日火曜日

コールドプレイの「Every Teardrop Is a Waterfall」

コールドプレイの「Every Teardrop Is a Waterfall」を聴くと、ついつい今年のツールを連想してしまう。のは、Jスポーツのツール放送で、番組終了時にこの曲が流れていたからなんだけども。是非、来年になって、今年のツールをつかったフィラーを流す際は、この曲をBGMとして使っていただきたい所存。ツールのフィラーといえば、(・∀・)ヘーイマンマンマ♪で有名(?)な定番曲「Life In a Northern Town」が最近になって使われなくなって、個人的にいまいち雰囲気が盛り上がらないんだけど、「Every Teardrop Is a Waterfall」であればきっと違和感ない気がする!

あ、去年のツールのフィラーを、「Life In a Northern Town」に差し替えた動画がニコ動にアップされていたので、ここにも貼っておこうっと。

2011年8月8日月曜日

チームHTCハイロード、解散に…。

ツールの前からいろいろと噂が流れていたHTCハイロードの時期スポンサー探しの件、結局はチームの解散という一番悲しい決着となってしまいました。ことの顛末は、このエントリーが一番わかりやすいのではないでしょうか。

HTC解散-ステイプルトンが最後まで交渉していた相手

HTCのトレインの美しさは、私がサイクルロードレースにはまり始めてから一番わかりやすいものだったし、有力選手が移籍で出ていってもそれ以上に選手補強がうまく回るチームマネジメントだったり、最近はカヴェンディッシュに代表されるゴール前スプリント以外の勝利なんかも増えてきたところで、来年はどんなチームになるのか楽しみにしてたんだけども…。本当に残念です。

サイクルロードレースは、他のメジャースポーツのように入場料による収入がない、だったり、放映料権の分配の仕組みも(おそらく)確立されていないという、言ってみればスポンサード以外の収入源がないというスポーツ事情があって、スポンサー名の露出に見合う成果がないとスポンサードする意義を見いだせないという難しい面があって、同一企業が長い期間にわたってスポンサーを続けることがめったにないという、チーム運営にはとても難しい一面があるわけですね。ここ数年、もっとも成功したチームの1つであるHTCハイロードのようなチームでも、チームを支えるだけの広告料を出せるスポンサーを見つけることができない、いや、HTCハイロードの場合はチームが成功しすぎて、豊富なタレントを支えるには必要な広告料も増えてしまったという事情もより話を難しくしたんだろうけど、今後も同じ道を歩むチームも当然出てくるだろうし、本当にどうにかいい枠組みができないものか、考えてしまいますね…。せっかく軌道に乗ったチームがこういう事情で分解してしまうのは、観てる方もつらいし、それが好きなチームであれば、下手すると競技への情熱までも失いかねない分、どうにかならないもんですかね。

誰がどのチームに移籍していくのかも当然気になるし、来期に向けた移籍話も一筋縄でいかないかもしれないな。マルティンはどのチームにいくんだろ。

2011年7月26日火曜日

「チェイシング・レジェンド」鑑賞

かれこれ1週以上経つんだけど、ついに日本でも劇場公開となった「チェイシング・レジェンド」を早速鑑賞してきた。もうね、面白すぎ!興奮しました。映画で描かれていたシーンをだいたい知っていたとはいえ、映画としてしっかり編集された状態で鑑賞すると、こうも興奮度MAXで再観戦できるものなのか!と思いました。映画の舞台となった2009年のツール自体が面白かったというも、当然大きいんだけどさ。

この映画の見所は沢山あるけど、ヒンカピーがマイヨジョーヌを逃したシーンと、ラストのシャンゼリゼゴールは何度みてもいいですね。あと、トニー・マルティンの渾名が装甲車(たぶんpanzer)なのにちょっと笑った。確かに前を牽いてる時のマルティンは装甲車っぽいw

で、映画を見終わったあとにちょっと思ったこと。この映画、たぶんサイクルロードレースが好きじゃないと見向きもしない気がするけど、そうじゃない人にこそ観て欲しい気もするなぁ…と。ツール・ド・フランスの面白さが95分に凝縮されてて、ロードレースファンになるいいきっかけになりうる映画だと思うんだよね。個人的には、「チェイシング・レジェンド」でツールに興味を持って、そこからJスポで実際のツールを観戦してファンになり、その後で「ブラッド・スウェット&ギアーズ」を観てロードレースの深みを知る。って流れが自然な気がする。そう考えると、公開時期や順番が微妙な気がしないでもないけど…。

サイクルロードレース好きなら、相当なアンチカヴェンディッシュじゃない限り、鑑賞して後悔することはないと思います。かなりオススメ。

2011年7月25日月曜日

ツール閉幕

今年のツールが閉幕しました。いつものことだけど、グランツール終了後はなんとなく寂しい気持ちになりますね。

個人総合優勝は、最後の個人TTで見事逆転を決めたエヴァンス。チームに強力な山岳アシストが欠けることもあって、アルプス越えでは孤軍奮闘な状況になりがちですが、我慢に我慢を重ね、得意の個人TTでタイムを稼ぐことに成功!鮮やかでしたね。

逆に、1分近いリードを持っていたシュレク弟は、苦手な個人TTでタイムを落とし、これで3年連続の2位フィニッシュ。個人的に、シュレク兄弟がいまいち好きになれないこともあって、ツール終盤はエヴァンス頑張れなスタンスで応援してましたが、TTで逆転された後のゴールシーンで、明らかにがっかりしてた表情をみると、さすがに気の毒な気もしてきたけど、これが勝負の世界なわけで、勝者は一人ということで、まだまだ若いんだし、来年以降もチャンスは続くでしょう。

ジロに続いてのダブルツール達成も期待されたコンタドールは結局5位フィニッシュ。山岳で遅れる、という今までに見たことのないシーンに衝撃を受けてしまいましたが、特に過酷なコース設定だったと言われる今年のジロの後ではコンディションを再び整えるのは非常に厳しかったみたいですねー。個人総合優勝が遠のいた後にみせた積極的な逃げに、王者の意地をみた気もするけど、残念ながら最後まで結果には繋がりませんでした。ジロでの圧倒的な強さに、この人がグランツールにでてくるだけで盛り上がりが欠けちゃう!くらいの印象が出来つつあったけど、いくら強い選手でもやっぱり人間なんだなぁと思いました。

他に今回のツールは、最初の週で繰り返し発生した集団落車によるエースのリタイヤが多くて、出だしで応援のモチベーションがちょっと落ちちゃいました(特にレディオシャック勢に続いた災難がなぁ…)が、前半に魅せたマイヨ雷神さまの活躍と、中盤から終盤までマイヨジョーヌを着続けたヴォクレースの活躍が強く印象に残りましたね~。

あとは、毎度のことながらHTCハイロードの牽きから発射されるカヴェンディッシュの圧巻スプリント、ステージ2勝を飾ったボアッソン(シャンゼリゼでも、カヴェンディッシュについていけたのはこの人だけでしたね)の勝利とかが記憶に残ったかな?

逆に、ニキ・セレンセンのバイク接触とか、フレチャとフーガ―ランドが巻き添えを食らった車との接触事故とか…ありえない事故なんかも。レースが興行として盛り上がるにつれ、メディアもより際どいシーンを捉えたくなるのかもしれないけど、こういう事故でレースに悪影響が出るのは避けて欲しいものです。

好きな選手の中では、去年のジロでみせた山岳での爆発力が出せなかったバッソへの残念感、序盤の落車の影響で早々にリタイヤしちゃったボーネン、期待された個人成績では結果を残せなかったマルティン(個人TT勝利はすばらしかったけど!)等々、応援しがいがないまま終わっちゃいましたが、また来年以降に期待しよぅ…。

つか、HTCハイロードのスポンサー探しは結局どうなったんだろう?

2011年7月11日月曜日

ツール1週目

ツールが開幕して1週間。今日が最初の休養日。ここまでの9ステージを振り返ってみて思い出されるのは、毎日のようにおこる落車と、その影響でリタイヤしていく有力選手達。初日の集団落車でコンタドールが遅れてタイムを失ったことが、今となると懐かしいくらい。

ここまではほぼ平坦ステージで、昨日、一昨日が中級山岳ステージではあったけど、山で脱落した有力どころはほとんどいない。なのに、既にリタイヤしてしまった総合系選手として、ブライコビッチ、ウィギンス、ホーナー、ヴァンデンブロック、ヴィノクロフ…。総合系選手じゃないけど、ボーネンも去ってしまいました。

昨日のステージで、ヴァンデンブロック、ヴィノクロフにザブリスキーもリタイヤすることになった落車も酷かった(ヴィノクロフ、崖から落ちてたし…)けど、それ以上にありえなかったのがフレチャとフーガ―ランドが巻き込まれた、車との接触事故。



レース後、一番ダメージを負ったと思われるフーガ―ランドが「誰もせめられない」とコメントしてたようですが、そうはいっても表彰台でみせた涙がそれ以上のものを物語っていたような…。こんな事故は起こっていいものじゃないですよね。

しかし、実力以外の不運でレースを諦めざるを得ないことって、このスポーツの場合特に多いとは思うんだけど、ここまで立て続けに落車で被害を受けるシーンを目撃しちゃうと、なんだかモチベーションが下がってきてしまいますね…。この後のピレネー越えから、総合狙い選手どうしのがちな勝負も多くなるだろうし、そこで1週目のマイナスイメージを払拭するくらいの熱い闘いが観たいですね!

あっと、昨日のヴォクレールの奮闘と、それまでずっとマイヨジョーヌを守り抜いてきたフースホフト(とチームメイト)の頑張りは素晴らしかったです。事故のことばかり印象が残っちゃうとテンションタダ下がりなので、興奮した内容もしっかり記憶にのこさないとなー。

2011年6月30日木曜日

ツール・ド・フランス開幕!

いよいよツールが開幕ですね!シクロワイアードのコースプロフィールみてたら興奮度が高まってきました!

ヴァンデで開幕する第98回ツール 海道や中央山塊を越える前半ステージ
アルプス100周年 ガリビエとラルプデュエズで激化する優勝争い

今日の夜は、ツールのチームプレゼンテーションもライブ実況があるようで、もうwktkがとまらんですよ。ただ、非常に残念なのが、今年もツールのメンバー入りが期待されていたユーロップカーの新城選手が、残念ながらメンバーに選出されなかったこと。私がサイクルロードレースを観るようになったのは一昨年のツールからなわけですが、一昨年、去年と日本人選手の活躍っぷりを観るのがたまらなく盛り上がったので、なんだかとても悲しいです。まぁ、選ばれなかったことを一番くやしがっているのは本人だろうし、新城選手にはこれを糧に、さらなる成長を期待したいですね。

2011年6月25日土曜日

「チェイシング・レジェンド」予告編

公開されるのを待ちわびていた「チェイシング・レジェンド」の予告編がアップされていた。



いやー、ほんとに楽しみだ。日本語字幕の入ってないDVDを米amazonで購入してしまったのはちょっと早まってしまったけどな…。

それにしても、これだけレースで結果を残しているチームなのに、来期のスポンサー探しに難航して、このままスポンサーが見つからなければ今年でチーム解体の危機とか、ちょっと間違ってるよなぁ。

2011年6月9日木曜日

「ブラッド・スウェット&ギアーズ」

後にプロチームになるガーミンの、チーム立ち上げから、1年目にしてツールに挑むところまでを追ったドキュメンタリー映画「ブラッド・スウェット&ギアーズ」を鑑賞してきた。


映画で描かれる2008年のロードレースシーンは、まだこのスポーツに興味がなかった頃の話ってこともあり、知らないことだらけだったので、大変興味深い内容でしたよー。チーム立ち上げの中心人物として、監督のヴォーターズの影響力が大きいのは当然として、選手の中心がミラーだったのを知って、へぇぇ!と思うような場面も多かったです。あと、ツールで活躍したヴァンデベルデの話も面白かった。

逆に残念だったのは、チーム一の変わり者と思われるザブリスキーの描写が全くなかったことだろうか。まぁ、映画の方向性とザブのキャラクターが正反対だったのかもしれないけど、映画のスパイスにはなったと思うし、少しは描かれて欲しかったなぁ…と思った人も多いんじゃないだろうか。

ミラーもヴァンデベルデも、今ではチーム内の各選手の立ち位置も随分と変わってきたと思うけど、それでも2人の存在感は大きいわけだし、今までも比較的好感度の高い選手たちだったけど、映画を見たことで一層ファンに近くなったかもしれない。

2011年6月5日日曜日

相模湖

ここ1年、サイクルロードレース観戦は楽しくなる一方なのに、自分でロングライドに出る回数がどんどん少なくなってきて、これじゃいかん!と最近は遠出を心がけるようにしてます。

昨日は、高尾山から大垂水峠を越えて相模湖までサイクリング。以前高尾山往復は行ったことがあるんだけど、大垂水峠を越えたのは初めて。というか、一応峠という名前がついた道を越えたのが、今回が初めてのことだったりする。これも、先週までNHKで放映されていた「チャレンジ!ホビー」をみて、山越えがどのくらいしんどいかを試してみたくなった、ってのが大きかったんだけど、実際に走ってみた山道は実にしんどかった。

最初はペダルもけっこうクルクルまわるし、意外と楽勝なんじゃね?とか思ってたんですが、距離がすすむにつれて脚の余力がなくなっていく…。あれですね、ギアをインナーローに変えてしまうと、これ以上軽いギアはない!という事実がどんどん重たくなっていくんだよね。心拍数があがって、汗もだらだらになって、それでもどこまで登りが続くかわからないという不安。ついには、路肩が少し広くなってる箇所で、水分補給もかねて一旦小休止。つか、ロードレースをみてると、山のぼりながら給水してる姿とか見ることあるけど、あんな芸当できません。

果たして最後まで登りきれるんだろうか…とビビりながら、ヒーヒー言いながらそれでも頑張っていると、いきなり斜度がゆるくなって、そして始まる下り坂。どうやら登りきれたみたい!という達成感と、ノンストップで坂を下る爽快感と。山は下るために登るんだ、という気持ちがよくわかりました。たまらなく楽しいっす。

そんなこんなで、どうにか相模湖までたどり着くことができました。さすがにもう山を登り切る脚力はどこにも残っていなかったってのと、尻もだいぶいたかったので、当初の予定通り輪行で引き返してきました。

それにしても、山を登るのは想像以上にしんどかったけど、登り切ったあとに感じた達成感もかなりのものだった。これはもうちょっと山登り頑張ってみようかな?という気持ちになるな。こればかりは経験を積まねば、だとは思うし、手頃な山を探して輪行で遠征するってことをもうちょっとやっていきたいな。

ちなみに、走ったルートはこんな感じでした。

2011年5月30日月曜日

ジロ閉幕

今年最初のグランツール、ジロ・デ・イタリアが終了。
感想を一言で言うと、「コンタドール無双すぎて、俺は盛り上がらなかった」。
序盤の山場エトナ山ステージにて、大会前から言われていた1強ぶりが、想像以上に飛び抜けていたことがわかって、そこからはちょっと熱が入らなかったなぁ…。

コンタドールがいないものと見立てて、2位以下の争いに注目すれば、順位の入れ替わりも結構あったし、各チーム間の駆け引きなんかも垣間見えて、もうちょっと楽しみようもあったと思うんだけど、今年は3~4月中のクラシック戦がすごく面白かったってのと、去年のジロの痺れるような展開が忘れられなかったこともあって、それらのレースと比較しちゃうとどうしても盛り上がりに欠ける印象がね。

同じ1強でも、カンチェラーラが図抜けていたRVVやパリ~ルーベでは、その1強を負かすための駆け引きが面白かったんだよなー。今回のジロでは、コンタドールを負かすための方法というのが、見てるこっち側だけじゃなくて、闘ってるチームや選手たちもまったく見いだすことができないまま終わっちゃった感じ。これじゃいけません…。

コンタドールがステージレースでずば抜けて強いという状況はこの後もしばらく続くだろうし、今年はドーピング問題で不安定な環境にいるとはいえ、どうやらツールにも参加できそうってことで、ツールも同じような展開にならないといいのだけども…と、早くもちょっと不安を感じている。

ま、ジロをパスしたシュレク兄弟やバッソが、もっとコンタドールを追い詰めてくれるでしょう、きっと。きっと…。

2011年5月16日月曜日

自転車(お古)を譲る

約6年前に購入して、4年間ほど通勤にも使っていたクロスバイク、最近は3ヶ月に1度乗るかどうか、という感じでほぼ置物化していたんだけども、先週職場の同僚と「乗ってないなら譲って下さい」的な話になり、自転車乗りが増えるなら嬉しいことなので快く承諾した。で、昨日引き渡してきた。

昨日久々に乗ってみて、ロードバイクに乗るのに慣れた今となると、乗り心地が大変重たかったんだけども、6年前に初めてまたがった時の感動は今も覚えてるくらい。とにかく登り坂をすいすい登れる感触がたまらなかったなー、とか思い出に浸りながら7キロ程度のラストラン。

購入してから6年も経ってるし、それなりにボロくなってしまった感もあるけど、ブレーキまわりとサドルを交換すればまだ乗れる自転車だとは思うので、自転車に乗る楽しみが伝わるといいなぁ。

2011年5月10日火曜日

ジロ 第3ステージ

非常に悲しい事故が起きてしまいました…。

一部始終を見届けてしまったらしい別府選手(@Fumybeppu)のツイートが生々しい…。

今日のステージでレオパード・トレックのウィラント選手が下りで後ろを振り返った時に左側の縁石に顔から突っ込んでしまい亡くなってしまいました。彼の落車した瞬間を一部始終見ていましたが打ち所が悪かったです。彼とはよく話をしていたので、本当にショックです。

生身の人間がかなりの速度で巡航する競技なので事故はつきものなのは当然だし、最悪の事態がおこりうる(実際に過去にも死亡事故は何度も起きている)のも理解していたつもりなのに、実際に目の当たりにすると、言いようのない現実感というか、一口で言うとただただショックというか。ライブ中継でレース観戦していて、まさかこんなシーンを目撃してしまうことになるとは…、というのが直後の率直な感想。

無くなったウェイラント選手については、去年までクイックステップにいたことと、去年のジロの第3ステージ(奇しくもちょうど1年前…)でステージ優勝あげたことくらいしか印象になかったりもするけど、よく名前を見る選手(=アシスト選手なのに活躍頻度が高い?)であり、まだまだ若い選手でもあったし、これからの活躍も期待できたことを想像すると、関係者の落胆や悲しみは相当深いことでしょう。

RIP Wouter Weylandt...

2011年5月5日木曜日

バッランのドーピング疑惑

ここのところ、コンタドールの件をのぞけば、比較的ドーピングの話題は落ち着いていたと思っていたけど…。ランプレに対してメスが入った件で、バッランの過去の通話記録が公開されて話題になっているらしい。

【速報】バッランとサンタンブロージョが活動自粛処分に

あぁ、バッラン…。またですか。

去年も確かこの時期に捜査の対象になって、ジロをパスした記憶があるんだけども、その時は無罪が言い渡されてレースに復帰したはず。だけど、今回のはちょっと…。なんというか、この人の朴訥そうな印象に、ドーピングやってないんじゃないの?と思ってたけど、さすがに通話記録の件が本当であれば、もう言い逃れはできないだろう。

しかし、イタリアのドーピング疑惑はどこまで根が深いんだよ…。

2011年4月11日月曜日

パリ~ルーベ

中盤の勝負どころで、ボーネンにメカトラが発生した時点で、今年のパリ~ルーベへの興味が一気に低下しちゃいましたが、それでも終盤の心理戦や勝者ファンスーメレンのアタックはサイクルロードレースのおもしろさが凝縮されていたし、クイックステップの受難を除けば、非常に見応えのある面白いレースだった。

今レースも、最大の見所はカンチェラーラVSその他の優勝候補。特にボーネン&シャヴァネル擁するクイックステップ勢と思っていたんだけども、アランベールで発生したボーネンのメカトラ以降、呪われているとしか思えない不運の連続で、結局ボーネンは途中リタイヤ。シャヴァネルも、すわリタイヤか?と思ってしまった大きな落車の後、一時はメイン集団に戻るファイトをみせたけど、結果としては優勝争いには絡めずに終了。

そんな中、対カンチェラーラとしてうまくチームが機能したのがガーミン・サーヴェロ。比較的大きな逃げグループにメンバー数人を送り込みつつ、メイン集団では優勝候補の1人だったフースホフトがカンチェラーラを徹底マーク。RVVでクイックステップがカンチェラーラに対して行ったような戦いが見事にはまり、終盤のカンチェラーラのアタックにも付き位置でついて行ったフースホフト。しびれを切らして前を牽くのをやめるカンチェラーラ。そして膠着状態からの心理戦。逃げ集団も追走集団も膠着状態のまま、最後の5つ星パヴェ区間でアタックを決めた、フースホフトのアシストファンスーメレンがそのまま逃げ切り勝利!お見事でした。

カンチェラーラは、ミラノ~サンレモ2着、RVV3着、そしてパリ~ルーベで2着と、常に最前線で戦い続けたけど、圧倒的な優勝候補としてのきついマークと、石畳レースとしては劣ってしまうチーム力の差がじわりと効いて、大きなところでは勝ちを決めることができず。今回のレースでも、前の逃げ集団にチームメイトの1人でも残っていれば、追走中にローテーションを回すこともできたろうけど、1人で追うしかないという現実は、あれほど圧倒的な独走力をもってしても、勝つのには厳しかったですね。それでもラスト3キロで決めたアタックで、まさかファンスーメレンまで追いついてしまうのでは…というハラハラを演じる辺りが、宇宙人説が流れてしまう所以なんでしょうw

そして、2週連続で、苦労人っぽい印象のあるベルギー人が勝利するところに、ロードレースのおもしろさや美しさがある。RVVでのナイエンスの走りも、いろんな条件がぴたりとはまった感があったけど、今回のファンスーメレンも、最高のタイミングで、自身が得意とするパヴェ区間でアタックを決め、おそらく今後も含めた自身のキャリアで、これ以上ない勝利となりましたね。後で耳にした話だと、勝利後7年間付き合っていた恋人にプロポーズまで決めてしまったとのこと。こんなシチュエーションでプロポーズされて断ることができる人なんていないよね。はてなBでそのエピソードを読んだ某ブックマカーが「リア充爆発しろ」ってコメント残してたけど、その気持ち、俺もわかるよ…w

あとは、なんと言っても別府選手完走おめでとう!ですね。日本人初のパリ~ルーベ完走となりました。去年もヴェロドームまではたどり着いたけども、惜しくもタイムオーバーで記録に残らずだったことを考えると、この1年間でそれだけの実力をつけてきたって証ですよね。来年はさらなる上位を目指して頑張って欲しいですね!

その他、パリ~ルーベらしい、アクシデントの数々がいろいろ伝わってきたけども、その中で思わず笑ってしまったのが、アルヴェセン。なんとサドルが外れた状態で20キロ走り続けたらしい。その状況をとらえたカメラがこの動画。記録上はDNFだったみたいだけど、パヴェ区間がまだまだ残ってる状況で走り続けたっていうのだから、本当に凄いと思った。でも笑っちゃう…w

2011年4月5日火曜日

俳優に似たロードレーサー

サイクルロードレースを観てると、選手の顔が映画俳優に似てるなぁ…と思うことがちらほら。クイックステップのシャヴァネルをみてヒュー・グラントに似てる!って思ったのが最初なんですが、その他この辺はどうだろう。

・フィリップ・ジルベール→ケヴィン・ベーコン
・マシュー・ゴス→ブルース・ウィリス(これはTwitterで他の人がツイートしてるのをみてなるほど!と思った)
・マーク・カヴェンディッシュ→レニー・ゼルウィガー

え、全然似てないって?

2011年4月4日月曜日

ロンド・ファン・フラーンデレン

たぶん、カンチェラーラがカペルミュールで捕まってなかったら、大して記憶に残らないレースになった気がするけど、あそこで後続が追いついたことで、一転最高にスリリングなレースになった。今思い返すと、去年のロード世界選手権みたいなレースになりましたね。

Jスポの解説陣が、レースを振り返る中で「結果として、アタックをした人間がみんなつぶれた」レースと述べていて、まさにそんな結果だったわけだけど、だからといって美味しいところを持って行ったナイエンスがずるいわけじゃなくて、あの展開で最後まで先頭に残れたって時点でやっぱりクラシックレーサーとして強い選手なわけです。なんといっても、ゴール近くで前に残っていた面々は現役最上級のワンデーレーサーにしぼられていたわけだしね。個人的にはちょっとだけ拍子抜けしたのも事実だけどもw

自分なりにレースを振り返ってみる。

まずは、なんといってもカンチェラーラ。ボーネンがちょっと理解しがたいタイミングでアタックをかけ、それにぴったり反応した後まもなく、ボーネンも置いてけぼりにして独走開始。前を行くシャヴァネルに追いついたところで、今年もカンチェラーラかと思っちゃいましたけどね。カペルミュールで後続に追いつかれた後、このまま終了とならずに、最後の最後まで優勝争いの最前線に残ったのはさすがだった。自身のスプリント力の弱さとチーム力が弱点としてちょっと露呈した感もあるけど、来週のパリ~ルーベの最有力候補であることには違いなく。今回のレースでは、この人も人間なんだな、とちょっと安心できたことが最大の収穫かもねw

きわめて惜しかったのは2位だったシャヴァネル。クイックステップ得意の、勝負所突入前の逃げ作戦から、カンチェラーラに追いつかれたあともぴったりマーク、最後の最後まで一番目立ってた気がする。当然、後ろに優勝候補のボーネンがいるからこそ、カンチェラーラの付き位置を維持し続けられたわけで、その分カンチェラーラに対するアドバンテージもあったわけだけど、それでもカンチェラーラが途中で仕掛けるようならついて行くことが出来なくなるに違いないと思っていた私を許して下さい。最後のスプリントも、進路次第では…という感もあるので、キャリア最大の勝利を逃したのはもったいなかったかも…。昨夜パリ~ルーベのスタートリストを確認したら、ちょっと前までメンバーに入ってなかったのにいつの間にか名前があったので、クイックステップはパリ~ルーベでも同じ作戦で挑むことになるんでしょう。今日のパフォーマンスをみると、他のチームの有力どころも作戦に悩みそうな気がする。

次はボーネン。ボーネンファンとしては、期待半分不安半分な感じでの応援。シャヴァネルが逃げに乗ってからは、チームプレイに徹してたように見えたし、カンチェラーラ徹底マークのまま終盤に突入かな?と思いきや、先に仕掛けて、そしてカンチェラーラに置いてかれるという、面目丸つぶれなレースっぷり。でも、カンチェラーラに離されたのは、坂の途中でボームとボアッソンが壁になったタイミングにも見えたから、あれを攻めるのは酷かもしれないのだが…。そもそもにして、シャヴァネルが好調そうなところでカンチェラーラに火をつけたアタックがいまいち理解できなかった。

とは言え…。ここで一つの妄想をしてみる。例えばボーネンがあそこでカンチェラーラにちぎられなかったら。おそらくそのままシャヴァネルと2人が合流してたでしょう。すると、ボーネンとシャヴァネルの性格からすると、カンチェラーラ1人だけに先頭を牽かせるような展開にはならないから、カンチェラーラとしてはカペルミュールに入るまでに少し息を入れることができたかもしれない。すると、カペルミュールで去年の再現になっていた可能性だってある。逆に、クイックステップ2人相手にするのは厳しいという判断で、早々に追走集団に戻って、また息を入れたかもしれない。どっちにしても、ゴール前までにカンチェラーラはもうすこし脚をためることが出来た可能性もあるんだよな。

結果として、クイックステップは勝利こそ逃したけども、シャヴァネルはカンチェラーラに先着できたわけで、カンチェラーラが勝利を逃したのも、最後の最後で追い込んできたボーネンのスプリントをみて、タイミングとして早駆けになってしまったことに原因があるとも言えるので、チームとしてみると一矢を報いる結果にはなった。まぁ、ボーネンは同国のファンから厳しい批判も受けそうだけども、実はあのタイミングでボーネンが動いてなかったらこういう結果にはならなかったとも思うし。すべてはたられば論だけどさ。

とにかく、カペルミュールを前後してからのジェットコースター的な展開は、実に中毒性の高い、そして非常に興奮するものになった。2週前のミラノ~サンレモが終わった時に、ここまで面白いレースはなかなかみれないよなー…なんて思ったんだけど、こんな早くに同様の興奮が味わえてシアワセっす。

今度は1週後のパリ~ルーベ。こちらも面白くなると嬉しい。つーか、雨降らないかなw

2011年3月24日木曜日

ミラノ~サンレモを振り返る

先週の土曜日に、モニュメントと呼ばれる5大ワンデーレースの一つ、ミラノ~サンレモが行われて、いきなり興奮度MAX!な私です。いやぁ、本当に面白いレースでしたねー。去年のミラノ~サンレモは、集団によるスプリントで、中盤は結構中だるみしていた印象もあったので、距離が長いが故のそういうレースなのかなぁ…と思っていたのですが、一転して今年のレース。超絶なサバイバルレースっぷりに最後までハラハラしました。

ここまで面白いレース展開なったのは、やっぱりレ・マニエ峠の下りで発生した集団落車のせい(おかげ?)ですよね。丁度Jスポのライブ中継が始まった時に起きたこの落車で、集団が二つに分裂。残り距離がまだ100キロくらいあるし、また集団が1つになるだろうなんて思ってたら、前の集団はここぞとばかりペースアップ。そこから先、ゴールまで(厳密に言うとチプレッサまでなのかな?)続いた集団同士のチェイス劇によって、想定外のサバイバル展開に。

集団が割れてからしばらくの間、誰がこの集団にいるのか把握出来ずにレースを観てたわけだけど、どうやらここに、優勝候補に挙げられていた選手のうち、パンチャーな方々が軒並み残っていたことで、後ろの集団に取り残された多くのスプリンター達と差を広げてしまおうという動きになったんでしょうか。特に、ジルベール率いるオメガファルマ・ロットはアシストも多く、バッランのいるBMCとロットががしがし集団を牽いてく展開に。逆に、追う後ろの集団は、人数が多いのにかかわらず、なかなか前の集団との差がつまらない。これは、前に強力な選手が残っていた多くのチームが追走に選手を送り込まなかったことも大きかったのかな?

私は、レース観戦中に前の集団にHTCのメンバーが残ってたことを確認できなかったんで、なんで追走集団をHTCがコントロールしないんだろう…とずっと気になってたんだけど、その理由がわかったのはゴールシーン直前になってからでした。なんとゴスがあの展開で最後まで先頭集団に残ってた!そして渾身のゴールスプリント!ジルベールやカンチェラーラ、バッラン、ポッツァートなどなど、並み居る強豪を交わしてTOPでゴールとなりました。

しかしこのゴス。本当に強い選手ですねー。前の集団にチームメイトが全然残ってなかったはずだから、実質一人で勝利をもぎ取った形に近いんじゃないでしょーか。もちろん、パンチャーでないので、自分から動く必要はなく、最後まで集団に残ることができれば…という条件さえこなせば勝利に近づくという点で有利な面もあったとは言え、あれだけハードな展開になって最後まで生き残ったのが普通のスプリンターじゃない。チームメイトのカヴェンディッシュよりも、いろいろな場面で融通の利くスプリンターですね。今後、チーム内で役割分担うまくできんのかなぁなんて、余計な心配までしちゃいたくなりますね。

他、見所だった点をピックアップ。

・なんと言っても、日本チャンピオン宮澤選手の活躍!さすが有言実行の男、レース前の逃げ宣言通り、うまいこと逃げに乗って、200キロ近くレースを引っ張りました。惜しいことに、Jスポの放送が始まる直前に逃げ集団から落ちてしまいましたが、その後も積極的に集団を牽く場面が実況にのって、ほんとにかっこよかった。あと、レース前の黙祷時に見せた男泣き映像で、こっちももらい泣きしちゃいましたよ…。

・スカルポーニのものすごい追走。前を捉えきれない追走集団にしびれを切らして、一人で追走しはじめて、なんと追いついちゃった。ちょうどチプレッサの丘がスカルポーニにとっては追い風だったんでしょーけど、普通あの展開では追いつけないよな…。最後、スプリントまでしてみせて、勝利には結びつかなかったけども、最後まで見せ場十分でしたね。よくよく思うと、去年のジロ・デ・イタリヤやジロ・ディ・ロンバルディア、そして今回のレースと、イタリアのレースでは活躍が光りますねー。かなり調子良さそうだし、今年のジロでも活躍が期待できそう。

・終盤のBMCの動きが良かった。バッランがエースと見せて、ポッジオで先にしかけたファンアフェルマートの独走。あわやこのまま決まっちゃう?と一瞬思った、いい判断での仕掛けでしたね。最後はバッランのスプリントで、4位に。勝利にはいたらずとも、今後どっかの大きいレースで勝利につながってもおかしくなさそうな印象を受けました。

・調子の良さそうなジルベール、カンチェラーラと、いまいちなボーネン。カンチェラーラは、レース後に「人生でも一番のスプリントをしたが、ゴスを破ることができなかったよ」とコメントしてたくらいで、この人のゴール前スプリントってお目に掛かった記憶がなかったので珍しいものがみれた。ジルベールも、スプリントではゴスには勝てないけども、さい先の良いスタートはきれたんじゃないのかな?逆に心配なのはボーネン。レース展開的に厳しかったってのもあるけど、ポッジオで置いてかれちゃいました。北のクラシックの盛り上がりには、この人の活躍が必須だと思ってるので、ここから先の調整に期待したいところだけども…。

これだけ熱いレースはそうそう観ることができなよなー、とは思いつつ、今後続く北のクラシックも面白いレースになるといいなぁ。

2011年3月10日木曜日

カンチェラーラの鬼牽き

ついにサイクルロードレースが面白い時期が到来しましたね!
先週の日曜日から、Jスポでパリ~ニースのライブ中継も始まって、私も連日テレビで絶賛観戦中です。昨日は寝落ちしちゃって、ボクレールが逃げ切った姿を見逃しちゃいましたけど!憎きは花粉の奴ですね、昨日は一日中体調不良(というか視界不良)で、とにかくしんどかった。まったく…。っと、話がそれちゃいそうになりましたね。

で、パリ~ニース。グランツールを目指すオールラウンダーが勢揃いなメンバーで、レースが開幕するまではスタートリストを眺めながらニヤニヤしつつ楽しみにしてたんですが。ふたを開けてみると、多くのスプリンターがティレノ~アドリアティコに回ってしまった影響か、ゴールが近づいてもなかなかレースが動かないという、いまいち盛り上がりに欠ける展開が多いですねー。昨日までの4日間で2回も逃げ切りが決まるって、1週間程度のステージレースでは考えにくいんじゃないですかねぇ…。今思うと、去年のパリ~ニースはバラエティに富んだ展開が多くて面白かったなーとか、そんなことまで考え出しちゃう始末。ま、今日は本格的な山岳コースらしいので、見所たっぷりになることに期待しましょう。

Jスポでライブ中継の裏で、昨日からティレノ~アドリアティコも開幕しました。ガゼッタのドメイン内のサイトでは、ストリーミング中継までされてる。これってスゴイことだと思うんですよね。初日だった昨日はチームTT。チームTTって規模の大きなステージレースじゃないとお目にかかれないうえ、チーム力がそのまま成績に結びつくこともあって、個人的に大好きなレースなんですよね。なので、当然のようにストリーミング中継も見てみようと思ったんですが…。なぜかわからないんだけど、Macで見ようとすると、音声だけが聞こえてきて動画がみえない。私のMac環境のブラウザで、ストリーミングをみるのに必要がコーデックが入ってないっぽい気もしつつ、問題解決するのが面倒だった&すでに眠くなりつつあって寝落ち直前だったので、そのまま観戦するのを諦めちゃいました。

そして、今日になってこんな話題が。

T-A'11#1:ディス・イズ・スパルタァァァァ(カス)

カンチェラーラがそのチームTTで鬼軍曹と化していたらしいw
チームTTで、最後の一人(5人目)がちぎれていく哀愁っぷりと言えば、去年のジロでアスタナがやらかしたのを思い出しちゃいますね。今回はグランツールじゃないし、カンチェラーラとしては、今大会のチーム成績うんぬんよりチームを鍛える(しごく?)目的だったんだろうか、とか、みんな想像することは一緒らしい。でも実は、この先のクラシックに備えて、チーム無視で自分を追い込みたかっただけだったりして。

しかし、こんな美味しいネタが転がっていたのなら、やっぱりレースを見ていたかった。今日はMacじゃなくてWin環境でチェックしてみようっと。

2011年2月8日火曜日

Jスポが頑張っているらしい件

そういえば、つい先日Twitterでこんなツイートを目撃した。

ストラーデ・ビアンケ、ティレノ~アドリアティコの放映権をJスポーツが獲得したというレポートがニュースサイトに! カレンダーに入っていないからまだ決定ではないのかもしれないけれど、部分録画でも見られたらうれしいなあ! http://bit.ly/gm02Ex #jspocycle

詳細はまだわからないんだけど、ティレノ〜アドリアティコの放映が行われるとなると、これはかなり嬉しいニュース!ストラーデ・ビアンケというレースには馴染みがないのでピンとこないんだけどな…。番組編成上の理由か、1月、2月のレースがライブ中継されないのは残念ではあるけど、他でこういう放映が増えるようなら素晴らしい限りですね。

でも、個人的には、ジロのDVD発売を日本でも…と思ってるんだけど。Jスポさん、大変だとは思いますがよろしく頼んます!

ツアー・オブ・カタール開幕

昨日からツアー・オブ・カタールが始まりました!スプリンター達の祭典ってことで、なかなか豪華なメンバーが集まってるステージレースですね。個人的な注目は、去年後半をケガで棒に振ったボーネンの復帰。毎年カタールで結果を残すボーネンだけど、今年もここまでは順調に調整が進んでるようで、昨日の個人TTでもまずまずのタイムを残し、今日のステージではロングスプリントから見事勝利!あの妙に迫力のあるスプリントを久々に拝むことができただけでも満足だったりするんですが、ステージ勝利&リーダージャージ獲得ってことで、素晴らしい出だしなのではないでしょーか。

ちなみに、会社で仕事が一段落ついて、ちょいとストリーミングサイトをのぞいてみたら、すでに残り10キロちょっとの場面になっていたんですが、明らかに横風アタックによるだろう集団分裂が発生していて、先頭集団に残っていたメンツが20人程度に絞られていた。で、そこに残っていたメンバーが超豪華。さすがにスプリントになるとボーネンやハウッスラーが有利かなぁ…なんて思いながらレースを眺めてたら、結果としてこの2人のワン・ツー。ま、この展開でボーネンは負けることが出来ないよな、とか。ちなみに、2位以下、黒っぽいジャージがごちゃごちゃしてたな…と思いきや、TOP10のうち6人が黒っぽいジャージだった模様。こういう状況、今後も多発しそうだけど、選手(というかチーム)の判別できないだろう、これ。。

カタール第1ステージでボーネン優勝!

2011年2月3日木曜日

J SPORTSのCycleカレンダー

Jスポの番組表を眺めてたところ、今年はヘント〜ウェヴェルヘムのライブ中継があることに気付く。

J SPORTS 番組表

去年は、クラシックの大レースはほとんど中継あったのに、ヘント〜ウェヴェルヘムはなかったんだよなー。だからか、そう言えば去年のこのレースの勝者ってだれだっけか…?と思って、調べないとわからなかった

ツール・ダウンアンダーのライブ中継がなくて残念ではあったけど、来週から編集版とはいえ放送がはじまるし、3月になったらパリ~ニースやミラノ~サンレモのライブ中継がはじまるしで、今年もJスポさんにはお世話になりそうです。

2011年1月30日日曜日

世界選手権

TwitterのTLを眺めてたら、ちょうどシクロクロスの世界選手権が開催中で、ライブストリーミングのURLまでツイートされてたので、なんとなく観戦。未だにシクロクロスの見所がいまいちわかってないんだけども、それでもなんとなく楽しめた。ロードと違って1時間くらいでレースが終わるってのもお手軽感があっていいよね。

で、気がつけばStybarの独走状態でそのまま圧勝。これで世界選手権2連覇ですな。先日ロード転向が発表されて、クイックステップに移籍するってニュースになってたけど、シクロクロスでここまで強い選手がロードでどんな活躍するのか、楽しみっす。

関連リンク
ラスト4周の白熱スパートでスティバーが2連覇達成!

2011年1月27日木曜日

Stybarがクイックステップと契約

やっと本決まりらしい。いろいろと揉めていたようだけども。

StybarはQSと3年契約にサイン、FIDEAの行く末は不透明

おなじくtannenbaumさんの日記で「Stybarの契約問題、膠着状態になる恐れ?」という話が触れられていたばかりだったので、どうなることやら…と思ってたんだけど、無事ロードに転向できたようで良かったですね。

で、クイックステップとしての最初のレースはツアー・オブ・カリフォルニアらしい。北のクラシックでどういう走りをするのか楽しみにしてたけど、それは来年に持ち越しだなー。ちょっと残念だけども…。

あ、ちなみにStybarはどう読むべきなんだろう。スティバーだと思ってたけど、レースのストリーミング動画から聞こえてくる発音はスティバルっぽい。今年のチクリッシモの選手名鑑に掲載されるようなら、その表記に合わせるんだけどな。

Tour Down Underの読み方

先週末に終了したTour Down Under。このレース名の読み方、今までは英語圏のレースということもあって、ツアーダウンアンダーって読んでたんだけど、つい先日砂田さんのブログでこの読み方について言及されていた。

今回のツール・ダウンアンダー(英語圏のオーストラリアでも、ツアー・ダウンアンダーとは言わないのです、このレースは)にこのジェオックスの首脳が来ているのだけど、なんと他のチームの世話でやってきている。

どうやらツール・ダウンアンダーと読むべきらしい。そう言えば、去年のJスポでもツールって読んでたな…。同じく英語圏のレースで、ツアー・オブ・ブリテンやツアー・オブ・カリフォルニアは、普通に英語読みなんだけど、なんでダウンアンダーはフランス語読みなんだろう?と、素朴な疑問なのであった。オブが付いてないのも関係あるのかなぁ…?

2011年1月23日日曜日

ベルガリアード物語

今更ではあるけども、去年の秋頃に発売されたチクリッシモ(ブエルタの結果がでてる号)を読んでたら、選手のキャリーバッグの中身を公開する記事でタイラー・ファラーが紹介されていた。そこで、ファラー曰く「グランツール中は本を読むんだ」的な話が紹介されていて、その時読んでた本が「ベルガリアード物語」だったのにすこし驚いた。フィクションでもノンフィクションでもなんでも読むそうで、その時はたまたまファンタジー小説を読んでいたらしい。

ベルガリアード物語、非常に面白いファンタジー小説で、私も大好きな本の1冊なんだけど、まさかこんなところで読んでる人をお目にかかるとは思わなかったなー。ファラーも「セ・ネドラ萌え〜!」とか思いながら読んだんだろうか。

2011年1月18日火曜日

ツアー・ダウンアンダー

ご無沙汰しちゃいました。
世界選手権の後オフシーズン突入なんで、移籍の話とかドーピングの話題とかに興味がないと、ブログに書くネタもさっぱりですね。

さて、1月といえばツアー・ダウンアンダー。今日からステージレースの始まりです。Jスポーツでのライブ中継を期待して、twitterのJスポアカウントにも質問を投げてみたんですが、華麗にスルーされてしまいました。結局今年もライブ中継はなしで、2月に総集編の放映みたいですね。1月は番組編成上組み込む余裕がないってことなのだろうか…。

で、ダウンアンダー初日は既に終了。先日のクリテリウムでも勝利したマシュー・ゴスが絶好調らしく、初日のスプリントもみごと勝利だった模様。2位は去年の覇者グライペル、3位は会長。オーストラリア最大のレースということもあって、オーストラリア選手が頑張ってるようですね。はやく動画を観たいところだけども、さすがにまだWEB上へのアップロードはまだみたいですねー。

とりあえず、クリテリウムの動画でもはりつけておくか。


ゴール前の落車の影響もあるとはいえ、HTCのオーストラリアコンビ(ゴスとレンショー)余裕ありすぎだろう、これw